かつお節の老舗と携帯電話会社の共通点


今回は300年以上の歴史を持つ鰹節の老舗店の13代目当主がやったことと、携帯電話会社ドコモが発表した戦略の共通点をご紹介します。

一体どんな共通点があるのでしょうか。

 

事例1 : 鰹節の老舗店

創業して300年以上の鰹節店は、品質に徹底的にこだわる老舗です。あえて手間のかかる方法で鰹節を作り、昭和の時代までは特別な努力をせずとも人気がありました。お中元やお歳暮の時期は常連客が店舗に行列を作り、一般的なものよりも高級な鰹節が売れていました。

鰹節だけではありません。

そうめん用のつゆの素やお吸い物のだしパックなどの商品を作って、これも人気がありました。

 

しかし、38歳のときに13代目当主になった現社長は、この状況に危機感を持っていました。「品質を守るだけの差別化では今後生き残れない」と感じていたのです。

なぜなら、
常連客は殺到しているけれど、それ以外のお客さんがいない状況・・・
その常連客も、買いに来てくれるのはお中元やお歳暮の時期だけ・・・
という状況だったからです。

それから徐々に客離れが進み、新規客が開拓できないまま売上が下がっていきました。

 

そこで現社長は、譲れないものは守り、変えられるものは変える決断をします。鰹節の品質は落とさず美味いダシにこだわり続ける一方で、和食のジャンルに留まらない選択をしたのです。

新商品として、チャーハンの素(カツオだし)を開発して中華の領域にも踏み込みました。また、せんべいやチップスなどのお菓子の商品も開発しました。もちろん得意な和食の分野も守りながら、さば味噌煮の素、しょうが焼きの素、和風ロールキャベツの素、すき焼きの素、きんぴらごぼうの素などの商品ラインナップも充実させていきました。

お客様獲得のために、守るべきもの(会社のアイデンティティー)は譲らず、変化とチャレンジを継続して業績回復に成功しています。

 

事例2 : 格安スマホ会社に苦戦するドコモ

ドコモは知らない人はいない携帯電話業界の古参です。

しかしここ数年、ソフトバンクが日本で販売したiPhoneや、最近では格安スマホなどの台頭で苦戦しています。顧客数は回復して微増しており現在も業界1位を保っていますが、2位との差は縮まりつつあります。

この格安ブームは航空業界でも流行っていますよね。

だからと言って、ドコモも対抗して価格を下げてしまうと利益率が減るので会社が消耗してしまいます。その分、顧客量でカバーできれば良いですが、シェア率が落ちてきている状況では「量」で完全にカバーすることは期待できません。

また、価格を下げると価格に敏感な顧客が集まります。「サービスや質はどうでもいい。とにかく安い機種、とにかく安い料金プランを!」というお客様ばかりになってしまいます。これでは顧客が安定しないという事は理解していただけると思います。
(ちなみに、値下げしたことでユニクロやマクドナルドは苦戦しました)

 

そこでドコモは、先週、新商品を発表しました。

携帯電話で動画を撮影すると、4K画質でスーパースローモーションが撮れる携帯電話や、不在着信時に吹き込まれた留守番電話が文字で表示できる機能付きのものなどです。電車の中など携帯電話を耳に当てることも出来ないときに便利な機能ですよね。

このように付加価値をつけた新商品を投入することで値引き合戦に巻き込まれない戦略をとっています。

 

1つだけ気をつけなければいけないのは、他社より良質なモノやサービスを提供していたとしてもそれが顧客に伝わらなければ「他社より高い」ということになって敬遠されてしまいます。

「差別化されている」 だけではなく 「それを顧客に伝える力」 も必要です。

 

さて、この2つの事例を見て、どう感じましたか?

鰹節店は新規客の獲得を、ドコモは顧客の流出を防ぐための施策を打ち出しました。共通しているのは、どちらも価格競争をしなかったことです。その代わり、新商品を投入して危機を打開しようとしています。

今回は2社をご紹介しましたが、他の会社も市場を分析し、市場に合う新商品を出すことによって時代のニーズに対応し、危機を乗り越えています。

住宅業界も例外ではありません。ぜひ参考にしてください。

 

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