
先日、ある工務店経営者による講演会がありました。
その方は、いま私たちナックで最も多く
講演をしていただいている経営者です。
その話の中で、経営に関して
本質を突いた内容があったのですが、
意外と知られていないことだと感じましたので
今回、紹介したいと思います。
こんにちは、田中です。
さっそく本題に・・・。
その本質を突いた内容とは何かというと、
会社の売上や規模に応じて
社長のやるべき仕事が変わる。
という点です。
講演された社長の会社では、
すべての新築受注を女性社員がとっており、
ノルマなし、残業ほぼなし、休日出勤なし
という工務店としては珍しい(?)
「超」が付くほどのホワイト企業です。
しかし、もし年間新築受注10棟以下の会社が
同じことをやってしまうと会社が潰れてしまいます。
「超ホワイト企業にすれば社員のストレスが減って
社員が受注できるようになるのか~!!」
と思って同じことをしても、
誰もが業績アップできるわけではありません。
その社長は当然そのことも理解しています。
一言一句覚えている訳ではないので
言葉は少し違うかもしれませんが
このようなことを言っていました。
「10棟以下の会社では、社長が社内の誰よりも
一番長時間、最も一生懸命に働かないといけませんよ!」
と言っていました。
確かにその通りです。
会社の売上がそれほど大きくないし
利益もそれほど残っていないのに、
ずっと会社でのんびりしている(ように見える)社長から
「もっと受注獲ってこい」と言われたとしたら
社員は当然反発しますよね?
きっと「俺に働けと言う前に、お前が働けよ」となって、
いまが戦国時代なら夜討ち朝駆けで
帰り道に社長が刀で斬られる・・・
なんてことも起こるかもしれません(笑)
僕もコンサルティング事業の社員として働いているので、
経営の本を読みあさったり、
他業種の経営者とお話させていただく機会もあって、
色んな媒体で知識はそこそこ持っていると
自負しているのですが、
本当にその社長の言うとおりです。
まさしく、「ごもっとも!」という感じです!
あえて少し補足するなら、段階によって
「社長が死ぬ気で働く時期」と
「給与体系や働きやすい環境を整える時期」が
分かれます。
具体的に言うと、
●第一段階(年間新築受注5棟以下の会社)
「売る力」を身に付ける時期。
受注に至るまでの勝ちパターンを見つけることに全力を注ぐ時期。
社員ではなく社長がトップ営業マンにならなければいけない時期。
●第二段階(年間新築受注10棟以下の会社)
第一段階で見つけた「勝ちパターン」を使って売れる商品を増やす時期。
商品ラインナップを増やす時期。
同じく、社員ではなく社長がトップ営業マンにならなければいけない時期。
●第三段階(年間新築受注30棟以下の会社)
第二段階までで見つけた「勝ちパターン」と「商品ラインナップ」で
社員が受注できるように社内を整える時期。
活躍した社員、優秀な社員が正当に評価される給与体系を決める時期。
役職ポストを置いて会社を組織化する時期。
●第四段階(年間新築受注30棟以上の会社)
メイン事業だけでなく、その他の事業も検討する時期。
例えば、新築戸建てをメインとしている会社なら、
不動産やリノベーション、保険などの事業立ち上げなど。
受注棟数と段階は、多少前後のズレはあるかもしれませんが、
必ずこの段階を「順番に」踏んで会社は成長します。
過去を振り返ってみると、ナックも全く同じ段階を踏んで
成長してきています。
もしかすると段階を飛ばして
第一段階のステージなのに第三段階のことをしてしまったり、
次の段階に進む時期が早すぎたりする会社を
見たことがあるかもしれません。
でも、そういう場合は後々になって「必ず」ひずみが生まれます。
社員が突然辞めてしまったり、社員に裏切られたり、
問題が起こって結局、前の段階に一歩後退。
という会社も今までいくつか見てきました。
結局、なにが言いたいのかというと・・・
いまの情報社会のなかで「ああしろ」「こうしろ」という
経営改善方法があちこちで出回っていますが、
「いま現在、社長であるあなたがやるべきことは何か?」
を見失ってほしくないと思っています。
後々になって一歩後退してしまう・・・という事態を
避けるために、いま会社がどの段階にいるのか?を
しっかりと見極めて段階に合った施策を
適正なタイミングで実行してほしいと願っています!
この段階に沿っていけば、地域No.1の道は見えてくるはずです。
追伸
もし自分が今、何をすればいいのか分からないのなら、
また、冒頭にご紹介した社長の講演を
直接聞いてみたいと思うのなら、
コチラからお問合せしてください。
「戦略について相談」「講演希望」と
問い合わせ内容に入力して送信するだけでOKです。
新築・注文住宅の受注・売上・利益を伸ばすなら株式会社ナック