住宅ローン金利は上がる?下がる?


今回は、今後の住宅ローン金利がどうなるかについてお話します。

住宅ローンには、下記のような事実があります。

変動金利・・・政策金利と連動している
固定金利・・・10年国債の金利と連動している

具体的に見ていきましょう。

 

変動金利について

変動金利は、政策金利と連動します。政策金利が上がれば住宅ローンの変動金利が上がり、政策金利が下がれば変動金利が下がります。

政策金利とは、日銀が一般銀行に貸すお金に対する金利のことです。以前は公定歩合と呼ばれていました。
一般銀行が日銀から低金利でお金を借りることができれば資金調達のコストを低く抑えることが出来るので、銀行から企業や個人への貸し出し金利も低く設定できます。これが、政策金利と変動金利が連動している理由です。

この政策金利は、現在、ゼロ金利政策中なので0.1%となっており、すでに最低水準になっています。実際、2017年6月時点の変動金利を比較してみると、最低値が新生銀行の0.60%(実質金利)で低い金利になっています。

銀行が住宅ローンを0%で貸すことはあり得ないので、仮に今より下がったとしても下がり幅は限られています。

むしろ日銀がゼロ金利政策を止めて政策金利を将来的に上げる(利上げ)可能性も十分にあります。

 

固定金利について

固定金利は、10年国債の利回りと連動します。10年国債の金利が上がれば固定金利が上がり、10年国債金利が下がれば固定金利が下がります。

国債とは国が発行する債券で、10年国債金利とは国が10年後に返還する際に上乗せされる金利のことを言います。そしてこの金利は、「日銀のインフレを目指す動き」と「政府の景気回復を目指す動き」に関係しています。

アベノミクスの柱の一つ、金融緩和によって日銀が国債を大量購入しています。これは日銀から市場にお金を流通させる意図があります。

どのくらい大量購入しているかと言うと、市場に出回っている国債のうち日銀が持っている国債は4割を超えているといわれる程です。

日銀が国債を大量に買う

国債の需要が増える

国債金利が低くても(利益が少なくても)買い手がある

国債金利が下がる

固定金利が下がる

という循環になります。

 

また、日銀のマイナス金利政策も国債に影響しています。

マイナス金利とは、一般銀行が日銀にお金を預けると損をする仕組みですので、日銀にお金を預けさせずに銀行から市場にお金を流通させる意図があります。

一般銀行は自分でお金を持っていても利益は生まれませんから国債を買って利益を得ようとします。

銀行が買う国債が増える

国債の需要が増える

国債金利が低くても(利益が少なくても)買い手がある

金利が下がる

固定金利が下がる

という循環になります。

どうして日銀はこんなに市場にお金を流通させたいのかというと、国債金利を下げるためではなく、景気回復のためです。流通するお金を増やすことで企業が利益を出しやすくなり、それが従業員の給与UP、消費量のUPになり景気回復につながる。という好循環を生む狙いがあります。

政府から見ても、
企業が儲かれば、法人税の収入がUPする
給料が上がれば、所得税の収入がUPする
消費が上がれば、消費税の収入がUPする

というように、国の財政状態が良くなります。
ちなみに、日本政府は今のところ毎年借金が増え続けていますが、2020年度に黒字化することを目標にしています。

このように、現在はアベノミクスの金融緩和と日銀のマイナス金利によって国債の需要が増え、低金利状態です。反対に、金利が上がるときは国債の需要が下がったときになります。

 

まとめ

  • 変動金利は政策金利と連動している
  • 政策金利はゼロ金利政策によって低い状態 = 変動金利は低い状態
  • 景気回復した頃にゼロ金利政策を解除(利上げ) = 変動金利が上がる

 

  • 固定金利は10年国債金利と連動している
  • 10年国債金利は政府と日銀の政策によって低い状態 = 固定金利は低い状態
  • 景気回復した頃に金融緩和を解除(日銀が国債を買うのを止める/買うペースを緩める)すると国債の需要が下がるので金利が上がる

 

  • 景気が回復するまでしばらく今の低金利状態が続く予想 → その後、金利上昇

となりそうです。

 

いかがでしたか? 聞き慣れない言葉がたくさん出てきて、ちょっと難しかったかも知れません。。。

ということは、説明できる住宅会社がほとんど無い、ということです。銀行の担当者もここまで説明してくれる人はあまりいないのではないでしょうか。

 

お金の説明を銀行任せにしている人は言語道断ですが、目先の金利動向だけを見て変動金利を薦めるのも考えものです。

しばらく金利が低い状態とはいえ、住宅ローンは最長35年間かけて返済するものです。目先の金利動向だけを見て変動金利を薦めるのは良心的とは言いがたいですよね?

完済までのライフプランを見て提案し、今後の金利がどうなるのかを根拠をもって自分自身の言葉でお客様に説明できれば、競合工務店に差をつけるチャンスが拡がります。

ぜひ実践してみてください。

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