前回お話したように、設立から7年で年間170棟の新築を受注している工務店の成長力の柱は、『戦略的な経営』です。
成果を出すためには先行投資が絶対に必要という信念
工務店経営者には、一般的に2つのタイプの人がいます。
1つは、役に立ちそうな情報や戦略を見つけたり聞いたりしたらすぐにそっちへ走ってしまう人。今まさに取り組んでいるものがあったとしても新しく聞いた情報にのめり込んでしまう人です。
でも、これでは途中で放り出したままなので状況が改善されることはありません。
もう1つのタイプは、自分がなりたい目標を決め、目標に向かって何が足りないかを冷静かつ客観的に分析し、必要な情報や戦略を取り入れていく人です。
このタイプの人は、自社を客観的に見れているのでいま取り組んでいることを途中で放り出すことはありません。
そして、前回からご紹介している社長は後者です。
徹底して『なりたい姿(目標)を明確にして、必要なものに投資する』という考え方があり、すべての行動が一本の筋が通ったようにブレません。
例えば、、、
1.社員教育
会社の成長のためには社員のレベルアップが必要だと分析し、社員1人当たりの教育費を年間600万円確保し、その教育費をかけても経営が成り立つ事業計画を立てて経営しています。
2.広告費
ブランディングや広告費が必要だと分析したら設立1年目から600万円を投資しました。しかし、ブランディング・広告費はあくまで投資という考え方です。
広告費にお金をかけずにお客様が集まらず、結果、売上と利益が伸びない・・・という工務店は多いですが、この社長は必要経費として1年目から600万円を『必要経費』として計上し、「来年に売上3億円にするための先行投資だ」と心に決めて経営に突き進みました。
(ちなみに、この会社の広告には住宅性能のことは全く書かれていません)
この考え方で、2年目に10倍の6千万円のブランディング・広告費を『必要経費』として投資しています。
ものすごい成長力のウラには、このような考え方があります。
その他にも投資する項目としてはたくさんありますが、だからと言って全てが順調なことばかりではありませんでした。
目的を見失ってしまい、突き進んでいく道がブレてしまったときは会社が内部崩壊しそうになってしまったこともあったそうです。
しかし軌道修正して、今では「社員が楽しく仕事できているか」も大切な基準になっています。
今いる社員が楽しく働いていないと優秀な人材は来てくれない。もし優秀な人が入ってきたとしても、周りの社員がネガティブだといつの間にか腐ったみかんのように伝染してしまうそうです。
そして、社員が育たないのは、その社員の能力が足りないからではなく、指導者の責任だとも言っています。
たとえ同じ会社の社員だとしても、他人を変えることはできません。でも、社長自身が変われば周りが変わる。言い訳をせずに、やるべき事を徹底する。その信念がセミナーで伝わってきました。
もし、このような事を実践できていなければ、きっと設立から7年経った今でも、売上は伸び悩んでいたでしょう。
徹底して『なりたい姿(目標)を明確にして、必要な取り組みを遂行していく』
もし自分は出来ていないと感じているのなら、ぜひ、実践してください。
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