先日、あるリノベーション会社が主催するセミナーに参加してきました。
弊社ナックには住宅市場の雑誌や新聞、その他の情報が次から次に入ってきます。このような記事を読んでいると、最近「リノベーション」について多く書かれていて、工務店さまの競合になる可能性が高く無視できない存在になっているのではないかと感じたため、セミナーに参加しました。
このような調べものをする時は、やっぱりホームページ。「リノベ セミナー」で検索するといろいろ出てきました。上位に表示された会社をクリックして、そのままセミナー申込みを完了しました。
さて、セミナーの内容ですが・・・
約60分のセミナーは、話し手と会社の紹介に約20分。全体の3分の1の時間を使って、信頼関係をつくるために費やしていました。
「私はこんな人間です」
「ウチの会社はこんな雰囲気の会社です」
「こんな価値観を大切にしています」
などの説明で共感を呼び、たっぷり時間を取って話す。コレ、とても重要です。
残りの40分では、2つのことを話していました。
1.新築とリノベーションの違い
新築は、土地+建物(新築)+利益+諸経費=総額です。
リノベーションは、中古住宅+リノベーション費用+利益+諸経費=総額です。
中古住宅を買う場合、土地+建物を買うことになるわけですが、建物の価値はほぼゼロに近いので中古住宅=土地代になります。
新築の建物にかかる金額とリノベーション費用を比べると断然リノベーション費用のほうが安いので総額を比べると『新築よりもリノベーションのほうが安く買える』という説明でした。
リノベーションのほうが損をしない。
リノベーションのほうがお得に買える。
こう言って、新築を買う選択肢を消す手法をとっています。リノベーションに選択肢を絞ってもらうための営業トークです。
工務店の中にも、リノベーションをしている会社があると思いますが、新築もやっている、または、今後新築もやる予定があるのなら、新築を買う選択肢を消す手法はできません。
でも、中古住宅の資産価値を利用して「将来的に家を売ったり貸したりする予定があるのなら資産価値が下がりにくいリノベーションがお得です」
という説明をすれば新築の選択肢を消すことなくリノベーションを提案できます。転勤や実家に戻る可能性があるお客様にはお勧めできそうです。
2.早めの決断を駆り立てる
リノベーションをするなら、売りに出ている中古住宅を買い付けますよね。
もし、お客様が気に入った中古住宅を見つけたら、他の人に先を越される前に買い付けないといけません。2番目の買い付け注文ではダメです。
また、いつまでも悩んでいると先延ばしにした期間の分だけ今の家賃を払い続けることになります。だから「決断は早くしたほうが良い」と説明していました。
リノベーションの場合は中古物件を買い付けますが、新築の場合は不動産を買い付けます。早めに決断をしてもらう営業トークは新築の場合にも利用できます。
ただし、これは初回接客で言うことが重要です。
ヒアリングやプラン、資金計画の提案が始まってから決断を早くするように言うと売り込みになってしまいます。
提案の前に(売り込みだと感じる前に)言っておくと後でボディーブローのように効いてきます。お客様のほうから「早く決めたほうが良いんですよね?」と言ってきたり、口には出さなくても「早く決めないといけない意識」が働いたりします。
いかがでしたか?
- 信頼関係をつくるための自己紹介・会社紹介
- 他の選択肢を消すための営業トーク
- 決断を早くしてもらうための切り出し方
どの工務店さまにも応用できる要素が詰まっています。ぜひ実践してみてください。
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